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視準

<労働よもやま話>(44) 
深夜業のある部署に配転、可能?

Q.採用時、深夜業はないと説明受けた女性、深夜業のある部署に配転は
A.深夜業務に就くことの同意を経なければ難しいと考える
『労働基準広報』No1939(2017・10・21)
 この20年ほどの間に就職した方の中には「えっ、女性は深夜働くことが禁止されていたの?」と驚かれる人がいるかもしれません。1994年に改正されるまで労働基準法によって女性の深夜業は禁止されていました。冒頭の質問の労働者は1994年以前に就職した女性で、当時の会社の就業規則にも女性の深夜業禁止が規定されていたとのこと。さらに採用時に女性は深夜業につかせないと説明を受けていたということですから、この方は「深夜業をしない」という限定付きの労働契約を会社と交わしていたということになります。ですから、深夜業のある部署へ配転には本人の同意が必要と考えられます。
 これまでは会社が命じる配転や転勤を受け入れ、労働時間も柔軟に対応するのが「正社員」の働き方でした。しかし、長時間労働による疲弊、家庭生活との両立の困難、病気や介護、育児で正社員を続けることが不可能になるなど、無限定な働き方によって生じる問題も表面化してきました。それに対応するために、労働時間や勤務場所、労働の内容などを限定した「限定正社員」が最近提唱されています。無限定な働き方ができなければ非正規かパート労働しか選択肢がないという、安定的な雇用を継続できない現状に対して、中間的な働き方を提示したわけです。
 現在、労働者不足が言われていますし、今後若年者の労働力も減少するばかりです。老若男女、いろいろな事情にマッチする労働条件を用意して、細くとも長く働いてもらい、熟練した労働力を確保するように方向を変えていく必要があるのではないかと思います。
エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)  千本 沢子


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