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視準

<労働よもやま話>(51)
健診結果で休職命令、休業手当は?

Q.人間ドック結果に基づき休職を命令 休業手当の支払い必要か
A.私傷病の医師証明による命令で休業手当支払う必要ない
『労働基準広報』No1950 2018・2・21
 この数年、職場の定期健康診断の結果に思わしくない数字が増えてきて、いよいよ「成人病」という単語を切実に感じるようになってきました。しかし、健診のおかげで深刻な状態になる前に予防に取り組んだり、治療したりできるわけですからありがたいことです。
 さて、この相談者の会社では、健診で要検査だった従業員が精密検査の結果、医師から絶対安静を言い渡されたとのこと。従業員が就労可能になるまで休職を命じた場合、休業手当が必要かという質問。会社の都合で休職を命じるときは休業手当が必要となりますが、この例のように職場の健康診断で医師によって休職が指示されたときは休業手当は必要ないとされています。
 ですから、「自分は働く気があるのに会社の命令で休んだのだから休業手当を支給してほしい」と思っても、健診の結果、医師の指示による休業命令であれば休業手当はでません。会社も労働者が働きたいといっても休ませなければなりません。なお、私傷病で会社を休んでいる間は健康保険の傷病手当金が受けられます。仕事によるケガや病気で休むときは労災保険の休業補償給付の対象になります。
 また、解説者は2016年に厚生労働省から出された「事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン」を提示して、休業に入る前、休業中、職場復帰の各段階で従業員をフォローすることを提案しています。
 労働者人口の減る今後は、70歳まで働くことになるだろうと言われています。なんといっても体が資本ですから、早めに検査を受けたり、治療にかかることができる職場状況が必要になるでしょう。そして、療養中、療養後はそれぞれ可能なペースで仕事に取り組めるような体制が整えられることが望まれます。
エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)  千本 沢子


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