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視準

<労働よもやま話>(53)
休憩時間の代わりに代休可能か

Q.人手不足のため休憩時間が取れない分を代休付与するよう求めるパートタイマーにどう対応すべきか
A.休憩時間中に対応した所要時間については、労働時間として把握する必要があるが、代休の取得を義務付ける根拠はない
(『労政時報』3950号 2018・4・27)
 いまあちこちから人手が足りないという声が聞こえます。特にサービス業で顕著のようです。質問者の店も人手不足で、パートタイマーが休憩時間に接客や電話応対、ホールのヘルプなどをしなければならない状況が数カ月も続いたため、その分を代休として欲しいと求めてきたとのこと。
 回答者の解説を次の通りまとめました。
1、休憩時間でも労働に従事していたり、呼び出しがあるときは対応するように指示されている「手待ち時間」になっている場合は、労働時間として評価される可能性がある。その場合は賃金を支払う必要がある。
2、法定の休憩時間(労働時間が6時間超45分、8時間超1時間)を労働時間の途中に付与しないのは労基法34条違反となり、6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される。
3、休憩時間を取得できなかった場合に代休の取得を義務付ける根拠はない。
4、使用者が任意に代休を付与することは可能。その場合は使用者からの就労免除というかたちになる。
 サービス業のように人が流動する業種では、より条件のよいところに労働者は移動してしまいます。一方、移動された職場は人が足りず、残った人が一層忙しくなり労基法も守られないような状態になって、また辞めてしまう、という悪循環に陥りがちです。その循環を断ち切るには労働者が留(とど)まる職場になる必要があります。
 最近はパートタイマーやアルバイトの引き留めに工夫をこらす企業も増えてきました。もはや労働者を「使い捨て」と考えているようなところは生き残れないのではないでしょうか。
エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)  千本 沢子


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