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いつもランラン

鎮守の森が消えた No.281

 家の近所にある旭神社は小さい神社ながら1300年あまりの歴史を持つ由緒ある神社だ。推定樹齢400年のイチョウの木や推定樹齢500年のクスノキが境内にあり、また社殿の裏はうっそうとした鎮守の森。背の高い木々の緑は風が吹くたびザワザワと鳴き、四季折々に咲く花が心を癒やす都会のグリーンスポットだ。
 だがこの春、突如伐採が始まった。連日大きなトラックやクレーン車がやってきて木々の枝を切り落とし、わずか2週間で社殿裏の森は消えた。
 伐採に至った理由はさまざまだろう。都会のごみをあさるカラスの寝床となっていた、いくら掃除しても次々と降り積もる落ち葉に困り果てた、先を見通せない森の存在は防犯上都合が悪いなど。どれももっともであり、それらを押さえてまで森を残すメリットがなかったということか。
 だが、と考えてしまう。いつもいつも人間の利便性を優先し自然を犠牲にしているのではないかと。そして同様に人の暮らしを優先し開発してきた結果、地球環境は劣化の一途をたどり、その報いが今、人類に降りかかっている。
 神社の脇を通ると聞こえていた鳥のさえずりがなくなった。小さな自然の消滅に心が痛む。(ぴ)


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