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いつもランラン

追悼本 No.270

 書店に行けば樹木希林さんの本が平積みだ。彼女が残した言葉や手紙を元に何冊もの本が編まれ、それぞれ売上が伸びているという。
 2004年に乳がんを発症、その後さまざまな部位に転移して2013年には?全身がん?と公表しながらも、精力的に仕事をこなす姿に勇気をもらった。なによりも誰にも媚(こ)びず、また何事にもとらわれず、最後の最後までありのままの自分を貫き通した生き様はみごとと言うしかない。本を購入する人は、そんな希林さんに少しでもあやかりたいと思っているのだろう。
 とかく有名人が亡くなると関連本が飛ぶように売れる。昨年亡くなった西城秀樹さんは自身の本以外にも家族が思い出をつづった本を出版し話題になった。最近では萩原健一さんが自身の死を見据えて生前に書いた『ショーケン最終章』が出版されたし、大御所でいえば高倉健さん。本が売れたのはもちろん、健さんの仕事や人生を回顧する追悼特別展まで開かれていた。
 人は、大事なものが無くなってから初めてその存在の大きさに気づく。追悼本が売れるのもそのためか。なにより出版不況と呼ばれる現在、追悼本は出版業界の救世主なのかもしれない。(ぴ)


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