近年、「具体」や「走泥社」など、戦後美術史の歩みを振り返る展覧会が盛んだ。だが、それらに比べると、日本画の定型的な花鳥風月的主題からの脱皮をはかろうとした、京都に縁の深い三つの運動体(創造美術=1章/1948年創立、パンリアル美術協会=3章/1949年創立、ケラ美術協会=4章/1959年創立)についてはあまり解明が進んでいない。 京都市京セラ美術館で開かれている特別展「日本画アヴァンギャルド KYOTO 1948―1970」は、そんな三つの美術団体を取り上げ、紹介するものだ。 展覧会は、第2章「日本画の前衛 その黎明(れいめい)」で京都におけるその前史を押さえ、終章の第5章「抽象のざわめき 日本画の流れの果てに」では、それらの運動以外の日本画壇の動向にも目を向け、さまざまな抽象の形を紹介してエピローグとしている。 各章の展示は基本的に年代を追う形で配置され、戦前から活動を開始していた創造美術の画家については、戦前戦後の作品を並べて比較するなどの工夫がなされている。全5章仕立ての充実した展示構成で、全体で150点ほど展示されるが、会期を約1カ月単位で前期・中期・後期と分けており、かなりの作品入れ替えがある。 これも日本画?と驚くような作品も並び、旧来の殻を打ち破ろうとした画家たちの熱い思いが伝わってくる。ケラ美術協会メンバーによる「北白川芸術村」建設の試みなども紹介されている。
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