竹中大工道具館では、開館40周年記念企画展として「建具解体新書 ほどく・くむ」を5月11日まで開いている。 建物の空間を仕切る扉や戸を「建具」という。これらは頻繁に開け閉めをする建築装置で、神社仏閣などの文化財建造物の建具は数百年の間、機能し続けてきた。 この企画展は、解体することで見えてくる建具の内部構造と、損傷した材を補修して機能を再生させる建具師の技に着目して構成。江戸時代の建具の内部構造を国宝や重要文化財建造物に用いられていた建具の原寸模型から見たり、あえて修理部分がはっきりわかる修理模型を展示し、1厘(0・3_)を揺るがせにしない修理の技を見たりする。 見えないところにこそ仕事を凝らす建具師の真髄を実感する企画展だ。
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