つややかで美しい青緑の色彩と気品あふれる姿に見とれてしまう。そんな青磁の美と魅力に出会える展覧会が開かれている。それが大阪市立東洋陶磁美術館の特別展「CELADON―東アジアの青磁のきらめき」だ。 2世紀の中国で誕生したという青磁。その後、発展を遂げながら朝鮮半島や日本、そして世界へと広まっていった。特に東アジアの陶磁の歴史の上では重要な位置を占め、その美しさから人々を魅了、権威や富の象徴となった。また欧米では青磁を「Celadon(セラドン)」という名称で呼び、人々に親しまれている。 特別展では、国宝《飛青磁花生》や重要文化財《青磁刻花牡丹唐草文瓶》など、東洋陶磁美術館(MOCO)コレクションの名品が勢ぞろいする。また中国、韓国、日本と各地で生み出された青磁の展示を通して、時代や生産地、窯の焼成環境によって微妙に変化する青磁の色合いや、それぞれが醸し出す表情を見ることができる。 そして、ロビーでは国宝《油滴天目茶碗》と《青花虎鵲文壺》を特別展示。これも必見だ。世界に誇るMOCOコレクションを堪能する展覧会となった。
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