「教科書で見たことがある」とつぶやいてしまうほど、超有名な日本の宝が集結した展覧会が大阪市立美術館で開かれている。それが関西・大阪万博開催記念、大阪市立美術館リニューアル記念特別展「日本国宝展」だ。 大阪で初となった、この国宝展で紹介されるのは全部で135件(展示期間限定の国宝多数)。第1章「ニッポンの国宝―美の歴史をたどる」では、雪舟や狩野永徳、長谷川等伯といった誰もが知る絵師の絵画から、火焔(かえん)型土器や土偶(縄文のビーナス)などの古代の文化。そして武士の時代を今に伝える刀剣や甲冑(かっちゅう)に、鑑真和上坐像や薬師寺の観音菩薩(かんのんぼさつ)立像といった神仏への祈りを形にしたものなどを展示。幅広い年代、あらゆるジャンルから集められた国宝たちに圧倒される。 また、第2章「おおさかゆかりの国宝―大阪の歴史と文化」では府内の社寺が所蔵する仏像や書、大阪の実業家たちが守ってきた文化財などが展示される。他にも「日本の美を未来へ―紡ぐプロジェクト」や「皇居三の丸尚蔵館収蔵品に見る万博に時代」といったコーナーも。日本の歴史と美、そして国宝を守り伝えてきた人々の思いを体感する展覧会となった。
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