近年、ネコをペットにする人が増えている。人に媚(こ)びず、自由気ままに振る舞うネコが魅力的ということだろう。そんなネコの魅力に迫る特別展「ネコ」〜にゃんと!クールなハンターたち〜が大阪市立自然史博物館で開かれている。 展覧会では、まずネコの起源を紹介。約6200万年前に出現した食肉目を祖先とし、ここからおよそ3000万年前に分かれてネコ科が誕生した。そしてその後の進化や身体のつくり、機能などを骨格標本や映像、多数の剥製などの展示で紹介している。 中でも圧巻なのが、大陸ごとに生息する野生ネコ動物の剥製がずらりと並ぶコーナーだ。トラやライオン、チーターなど、ハンターとしての特徴を備えた迫力ある姿に、環境に適応し進化、生き抜いてきたことが感じられるだろう。 また、フィールド研究で明らかとなったイリオモテヤマネコとツシマヤマネコの生態紹介も興味深い。ここではヤマネコの毛皮に触れたり、マーキングの匂いを嗅いだりといった体験も。さらに野生の特徴を色濃く残すイエネコの秘密を解き明かすコーナーもある。 超肉食獣として進化したネコ科動物の魅力に、最新の研究で迫る展覧会となった。
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