社会現象とまでなったアニメ「エヴァンゲリオン」シリーズ。この作品を生み出した映像作家、庵野秀明の全貌を解き明かす大規模個展「庵野秀明展」があべのハルカス美術館で開かれている。 展覧会は庵野秀明をつくったもの庵野秀明がつくったものそして、これからつくるものと三つのコンセプトで構成された。まずは彼をつくったもの。それは1960年代から70年代のテレビ文化と漫画、そしてウルトラマンなどの特撮映像だ。それらを資料や映像で一挙に公開。庵野の創作の原点に触れる展示となっている。 続いて彼がつくったもの。学生時代の実写特撮作品にはじまり、宮崎駿監督『風の谷のナウシカ』で手がけた巨神兵シーン、監督作品『不思議の海のナディア』、そして最新作『シン・エヴァンゲリオン劇場版』までのあらゆる制作資料を展示。創作の軌跡を見る。 展示の終盤はこれからつくるものだ。5月公開の『シン・ウルトラマン』や来年公開の『シン・仮面ライダー』はもちろん、アニメや特撮作品の技術、そして文化を継承するための保存活動、特定非営利法人アニメ特撮アーカイブ機構も紹介している。 直筆メモに絵コンテ、そして原画と多彩な制作資料を余すことなく公開。庵野秀明という唯一無二の創造力に迫る展覧会となった。
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