あべのハルカス美術館「ムーミン展」
原画で見るムーミンの変遷
 

 小説にはじまり絵本にアニメ、キャラクターグッズまで。子どもはもちろん、大人にも愛され続けているムーミンとその仲間たち。この物語を生み出したのはフィンランドを代表する芸術家、トーベ・ヤンソン(1914〜2001)だ。今年はムーミンシリーズ第1作の「小さなトロールと大きな洪水」が発表されてから75年目にあたる。
 この75周年と日本とフィンランドの国交樹立100年を記念した「ムーミン展」が、あべのハルカス美術館で開かれている。シリーズ全9作の挿絵原画をはじめ、スケッチやイースターカードの原画、また政治風刺雑誌「GARM」に載った挿絵など約500点が、フィンランドのムーミン美術館から来日した。
 展覧会では、時系列に並んだ作品ごとに挿絵原画が展示されており、キャラクターの描き方や表現方法の変化の過程などが見て取れる。日本とトーベの関わりを示すコーナーでは、来日時の写真や滞在先でのスケッチ、また浮世絵と原画のコラボ展示もあり、両者の意外な類似性が発見できる。
 その他、革や布を使って手作りされたムーミンの人形やキャラクターを図案化した壁紙やファブリックが展示されており、多彩な表情のムーミンに出会える展覧会となっている。

会期 8月30日(日)まで
会場 あべのハルカス美術館(近鉄「大阪阿部野橋」駅、地下鉄・JR「天王寺」駅下車すぐ、あべのハルカス16階)
開館時間 10時〜20時、月・土・日・祝日は18時閉館(入館は閉館の30分前まで)
休館日 7月20日
観覧料 一般1500円、高・大学生1100円、小・中学生500円、障がい者手帳をお持ちの方(付添者1人含む)は当日料金の半額
問い合わせ TEL06(4399)9050