大阪市立美術館「フランス絵画の精華」
華麗な絵画史を展覧
 

 17世紀から19世紀にかけての、華やかなフランス絵画史を展覧する特別展「フランス絵画の精華 ルネ・ユイグのまなざし」が、大阪市立美術館で開かれている。
 17世紀、当時の美術の本場はイタリアやネーデルラントだ。そんな隣国から刺激を受けたフランス美術界は、王立美術アカデミーを創設し新しい扉を開いた。そしてそれは、後の芸術大国へと続く第一歩でもあった。
 第1章は「大様式の形成、17世紀」。プッサンやブランなどの古典主義の作品を紹介している。この時代、歴史画が頂点を極め、デッサンを重視した大様式が生まれる。そんな大様式の形成と進展を作品を通して追う。
 続く第2章は「ヴァトーとロココ美術」で、18世紀に花開いたロココ美術を紹介する。人々の身振りを描き繊細な感情を表現した「雅宴画」で新しいジャンルを創出したヴァトー。そのヴァトーやブーシェなどの作品からロココの流れをたどる。
 第3章「ナポレオンの遺産」では、フランス革命後に主流となった新古典主義の作品とジェリコーやドラクロワが属したロマン主義の作品が並ぶ。そして最後に観客が目にするのはマネの《散歩》。新時代への胎動、印象派の登場を予感させる演出となっている。

会期 8月16日(日)まで
会場 大阪市立美術館(JR・大阪メトロ「天王寺」駅から北西へ約400b、天王寺公園内)
開館時間 9時半〜17時(入館は16時半まで)
休館日 月曜日、ただし8月10日は開館
観覧料 一般1400円、高・大学生900円、中学生以下・障がい者手帳などをお持ちの方(介護者1人を含む)は無料(要証明)
問い合わせ 大阪市総合コールセンターなにわコール
TEL06(4301)7285