ピースおおさかでは、所蔵する戦争や平和の映像資料を多くの方に鑑賞してもらう機会としてウィークエンド・シネマを開いている。4月の上映作品は、『ガラスのうさぎ〜東京大空襲〜』(1979年作品/原作:高木敏子/監督:橘祐典)だ。 太平洋戦争末期の東京下町。少女・敏子は家族とともに懸命に生きていたが、二人の兄は特攻隊員として戦地に向かい、3月10日の東京大空襲で母と二人の妹を失った。そんな敏子が焼け跡で見つけたのは炎で形が変形したガラスのうさぎだった。だが悲劇は続く。疎開途中、米軍機から襲撃され父親が死ぬ。一人残された敏子は…。 戦争の悲劇をまざまざと見せつける作品だ。この物語同様、家族を失いたった一人残された子どもたちはいったい何人いただろうか。こんな悲劇を繰り返させないためにも平和の大切さを改めて考えたい。
|