京都国立近代美術館「トルコ至宝展」
チューリップ文化を体感
 

 アジアの西端と東端という距離を超え、長く友好関係が続いているトルコと日本。そのトルコのオスマン帝国時代の宝物170点を展示する特別展「トルコ至宝展 チューリップの宮殿 トプカプの美」が、京都国立近代美術館で開かれている。
 宝石を惜しみなくちりばめたターバン飾りや短剣など、まさにスルタンの権力を象徴する宝物が目にまぶしい第1章「トプカプ宮殿とスルタン」、第2章の「オスマン帝国の宮殿とチューリップ」では、チューリップをデザイン化したラーレ文様が美しい衣装や水入れなどの品々が展示され、第3章「トルコと日本の交流」では、海を渡り日本からトルコへと届けられた有田焼や甲冑(かっちゅう)が交流の歴史を物語る。
 これまでも何度か開かれてきたトルコの至宝展だが、今回はチューリップ文化に焦点を当てている。チューリップはトルコ語でラーレ。その綴りを並び替えるとイスラム教の神アッラーとなることなどから、神聖視され愛されてきた。トプカプ宮殿では栽培をはじめ衣装や調度品など、あらゆる所にラーレ文様があふれている。チューリップ宮殿と呼ばれる所以(ゆえん)だ。
 宝物の豪華さはもとより、トルコの文化や歴史に思いをはせる展覧会となっている。

 
会期 7月28日(日)まで
会場 京都国立近代美術館(京都市バス「岡崎公園 美術館・平安神宮前」下車すぐ)
開館時間 9時半〜17時、金・土曜日6月中は20時閉館、7月中は21時閉館(入館は閉館の30分前まで)
休館日 月曜日、ただし7月15日開館、翌日休館
観覧料 一般1500円、大学生1100円、高校生600円、中学生以下・心身に障がいのある方(付添者1人含む)無料(要証明)
問い合わせ TEL075(761)4111