明治維新から150年、NHK大河ドラマで「西郷どん」が放映されるなど、維新の立役者、西郷隆盛に注目が集まっている。 鹿児島の下級藩士だった西郷は、藩主・島津斉彬に取り立てられ江戸、京都で活躍。斉彬の死後、幾多の困難に見舞われるもののそれを乗り越え倒幕の中心人物となる。しかしその後、明治新政府内での対立から故郷に戻り、最後は西南戦争で命を落とした。 大阪歴史博物館で開かれているNHK大河ドラマ特別展「西郷どん」では、西郷隆盛ゆかりの品々が集結。彼の人となりをひもとくと同時に、幕末から明治維新にかけての時代そのものを検証する展覧会となっている。 篤姫の婚礼の際、西郷が調達したという豪華な調度品の数々、同時代を生きた大久保利通や国父・島津久光の肖像画、戊辰戦争で掲げられた錦旗などの展示によって、書物の中の歴史が、現実にあったリアルなものとして立ち上がってくる。 西郷が使用した陣扇、着用していた軍服の複製、そして数多く描かれた肖像画も興味深い。時代のうねりを生きた西郷隆盛の生き様を実感する特別展となっている。
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