兵庫県立美術館「プラド美術館展」
スペインの至宝が来日
 

 スペイン王家のコレクションが土台となって1819年に誕生したプラド美術館。16〜17世紀を中心にヨーロッパの優れた絵画を多数所蔵していることでも有名だ。そのプラド美術館から、巨匠ディエゴ・ベラスケスの作品7点を含む約70点が来日した。
 日本スペイン外交関係樹立150周年を記念して開かれた「プラド美術館展―ベラスケスの絵画と栄光―」。芸術や知識、神話、宮廷といったテーマごとに章立てされた展示が特徴的だ。そして芸術の章には国王の彫像を彫る彫刻家の姿を描いた《フアン・マルティネス・モンタニェースの肖像》、知識の章には哲学者の立ち姿を描いた《メニッポス》といったように、各章にほぼ1点、ベラスケスの作品が展示されている。ルーベンスやティツィアーノといった画家たちも同じテーマで作品を描いており、その違い、そして共通点など見比べるのも楽しい。
 また大型の作品が多く展示されており、想像以上に迫力ある表現を堪能できるのもこの展覧会の魅力だ。国王フェリペ4世の庇護を受け、宮廷画家として存分に活躍したベラスケス。その画力に触れるとともに、17世紀のスペイン、そしてヨーロッパ絵画のすばらしさを体感したい。

 
会期 10月14日(日)まで
会場 兵庫県立美術館(阪神「岩屋(兵庫県立美術館前)」駅から南へ徒歩約8分)
開館時間 10時〜18時、金・土曜日は20時閉館(入場は閉館の30分前まで)
休館日 月曜日、ただし祝日の場合は翌日
観覧料 一般1600円、大学生1200円、70歳以上800円、高校生以下無料、障がいのある方は各当日料金の半額(70歳以上除く・要証明)。その介護の方1人は無料
申込み・問い合わせ TEL078(262)0901