大小の丸い卵に長細い卵、実際に触ることができる卵も。発掘されたさまざまな恐竜の卵の化石が来場者を迎えてくれる。恐竜の生態に迫る特別展「恐竜の卵 恐竜誕生に秘められた謎」が、大阪市立自然史博物館で開かれている。 1億6000万年以上も繁栄し続けた恐竜。その長い歳月の間に進化を続け、その子孫は現在の鳥類だ。そんな進化の流れが卵や営巣の化石からも読み取れる。 当初、生み放しで放置されていたと思われる卵も、時の流れとともに巣に産み落とされるようになり、さらに集団営巣で幼体が外敵から襲われるリスクを減らしたり、地熱を利用して卵を温めたりと環境や親の進化に応じて変化を遂げていった。そして、鳥類に一番近い羽毛恐竜トロオドンの抱卵する子育ては、現在に鳥の子育てに通じるものとなる。 卵や巣の化石の他、巨大肉食恐竜トルヴォサウルスの全身骨格やトロオドンの生体復元模型、体内に卵を含んだオヴィラプトロサウルス類の化石など、興味深い展示があちこちに。春休みのひととき親子で訪れたい。
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