明石市立文化博物館では、昔の家事を振り返りる企画展「くらしのうつりかわり展―家事のさしすせそ―」を開いている。 「家事のさしすせそ」とは裁縫、しつけ、炊事、掃除のことで、かつて家庭では多くの時間をこの家事に費やしていた。しかし、現在では、便利な電化製品のおかげで家事は省力化され生活スタイルは大きく変わった。さらに弁当や惣菜など調理済み食品の購入で炊事の手間を省いたり、裁縫などは多彩な既製服の購入に置き換えられたりしている。 この展覧会では、電気やガス、水道といった設備が整っていない昭和初期から高度成長期に入った40年代頃までの生活道具を中心に展示し、人の力だけに頼っていた家事やくらしが電化製品の登場でどのように変化していったかを見る。 修理しながら最後までモノを使うといった昔の生活の知恵も振り返りながら、現在のくらしを考える機会となる。
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