神戸市立美術館「ボストン美術館」展
東西の名品、珠玉のコレクション
 

 世界でも屈指の知名度と規模を誇るボストン美術館。「百科事典的」と言われるそのコレクションの中から選ばれた作品による巡回展「ボストン美術館の至宝展」が神戸市立博物館で開かれている。
 市民たちの寄贈で建てられた美術館であるボストン美術館は、収集品もまた多くを寄贈によっている。今回の展覧会では、特に重要な収蔵品をもたらした寄贈者、収集家たちにも焦点があてられており、その中には私たちも知るモースやフェロノサも含まれている。
 海外の美術館が所蔵する日本美術品の中でもボストン美術館の所蔵品は量・質ともに優れており、今回の展覧会にも曾我蕭白(そがしょうはく)、喜多川歌麿などの作品が里帰りした。中でも英一蝶(はなぶさいっちょう)の『涅槃図(ねはんず)』は、その大きさと経年による劣化のため、ボストン美術館でも長年にわたり展示が不可能であったものを、今回の展示のために修理・修復、1886年にアメリカにわたって以来の日本での展示となった。
 他に、古代エジプト美術、中国美術、フランス絵画、アメリカ絵画・版画・写真、現代美術などのコーナーが設けられている。特にアメリカの19世紀の絵画は見る機会も少なく新鮮な印象を受けることだろう。

 
期間 2018年2月4日(日)まで
会場 神戸市立博物館(JR「三ノ宮」駅、阪急・阪神「神戸三宮」駅、地下鉄「三宮」駅から南西へ徒歩約10分)
開館時間 午前9時半〜午後5時半
土曜日は午後7時閉館(入館は閉館の30分前まで)
休館日 月曜日と12月29日〜1月1日、ただし1月8日は開館、翌日休館
観覧料 一般1500円、大学生1100円、高校生900円、
小・中学生600円、障がい者手帳など持参の方は無料
問い合わせ TEL078(391)0035