エル・ライブラリーと関西・炭鉱と記録の会が主催する「炭鉱の記憶と関西―三池炭鉱閉山20年展―」が、5月5日から9日にかけてエル・おおさかのギャラリーで開かれる。 かつて「黒いダイヤ」と呼ばれた石炭。その石炭の日本一の出炭量を誇った三池炭鉱は三井財閥に莫大(ばくだい)な利益をもたらした。しかし、炭鉱で働く労働者は過酷な労働を強いられ、炭じん爆発事故などの多くの災害に巻き込まれた。そして大量の人員整理に反対した1959〜60年の三池争議は戦後労働史上に残る争議として今に語り継がれている。 その三池炭鉱が閉山したのは今から20年前の1997年3月30日。多くの離職者は九州を離れ、家族とともに関西に移住した。だから炭鉱が存在しない関西もけして無縁ではないのだ。 展覧会では、炭鉱労働の実態だけでなく、炭鉱の町で培われた豊かな文化もあわせて紹介。炭鉱の歴史を次世代に伝え、現在のまちづくりと未来のエネルギー政策を考えるものとなる。
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