子どもから大人まで世界中の人々に愛されているピーターラビット。その作者、ビアトリクス・ポターの生誕150周年を記念した「ピーターラビットTM展」が大阪梅田のグランフロント大阪 北館で
開かれている。
会場の入り口でピーターラビットの着ぐるみが出迎えてくれる。その愛らしい姿が来場者の微笑みを誘う。一歩中に足を踏み入れると、そこはもう絵本の世界だ。ピーターラビットの原点とも言える、ペットのうさぎの素描や
ビアトリクスが青春時代に書き綴った暗号日記に始まり、元家庭教師の息子、ノエル少年に送った絵手紙とそれを元にした私家版『ピーターラビットのおはなし』、そして絵本シリーズ出版へ。ビアトリクスの人生とピーターラビットの
世界が広がっていく過程が重なり合うように展示は進んでいく。
私家版に掲載された直筆インク画から水彩で繊細に彩色された絵本の原画まで、ファンを魅了する展示の数々は必見だ。後年、夫とともに暮らしたヒルトップの家を再現した展示も興味深い。
愛らしい絵本のキャラクターに癒やされると同時に、ビアトリクスの生き様と英国ナショナル・トラスト運動に共鳴し、自然保護活動に力を注いだ強い意志が伝わってくる。国内過去最大規模の原画展で多数の日本初公開作品を
堪能したい。
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