ハルカス美術館「拝啓 ルノワール先生」
近代絵画の東西交流を見る
 

 大胆なタッチと豪華な色彩で日本の近代洋画界を牽引(けんいん)した梅原龍三郎(1888〜1986)。彼がフランス留学中に師事したのは印象派の巨匠、ルノワール(1841〜1919)だった。
 そもそも梅原がルノワールを知ったのはフランスへの船旅の途上、同室だった田中喜作から借りた本によってだ。そして目にした作品に魅了された20歳の梅原は、渡仏した翌年、老巨匠のアトリエを訪れ教えを請うた。
 この「拝啓 ルノワール先生―梅原龍三郎が出会った西洋美術」展は、梅原とルノワールの師弟関係を作品と手紙などで紹介。加えて梅原が収集した西洋の美術品や交友のあったピカソやルオーなどの作品を展示し、近代絵画の東西の 交流の様子も紹介している。
 見応えのある作品が並ぶ会場、一際目を引くのがルノワール晩年の代表作《ハリスの審判》、そしてそれを模写した梅原の作品が並ぶコーナーだ。再会の約束を果たせぬまま師の訃報を聞いた梅原。 後年、独自の解釈を加え模写した作品は、今は亡き師と会話するために描かれたようで興味深い。
 ルノワールと梅原の交流はもちろん、近代西洋絵画のエッセンスをも満喫させてくれる展覧会となっている。

 
期間 3月26日(日)まで
会場 あべのハルカス美術館
(近鉄「大阪阿部野橋」駅、地下鉄・JR「天王寺」駅下車すぐ、あべのハルカス16階)
開館時間 午前10時〜午後8時、月・土・日・祝日は午後6時閉館
(入館は閉館の30分前まで)
休館日 2月20日、27日
観覧料 一般1400円、高・大学生1000円、小・中学生500円、障がい者手帳をお持ちの方(付添者1人含む)は当日料金の半額
問い合わせ TEL06(4399)9050